恋をしましょう ~ BEAMSという企業②
で、いいMVだな~、と思って観ていると、更に昔見た2011年のキャンペーンを思い出した。~ 「恋をしましょう。BEAMS」
ある朝、わたしが通勤している阪急梅田駅の駅張りボードがジャックされ、以下の様なポスターが貼られていた。
特に新しい商品の発売や効能を告知する広告ではなく、生活者に対して企業メッセージを発信し共感を得、ひいては自社のファンになってもらおうと言う、いわゆる「企業広告」と言われるものだが、この分野は昨今「環境モノ」「持続可能な社会モノ」などが多く、こういった個人のライフスタイルをテーマに発信されるものは極めて稀になっている。
「みなさん恋をしましょう。誰かを好きになりましょう。」で始まるリードは、激しく私に揺さぶりをかけた。 ~ 「それは世界を新しくしますから。」そうそう、BEAMSさん、いいこと言うじゃない。
これはいい広告だと、駅のポスターの写真をケータイに収めて会社に向かう地下道で、今度はマガジンハウスのポスター ~ BRUTUSの最新刊、テーマは「恋の、答え。」 表紙は、最近ご婚約を発表された蒼井優さん。 ~ いわゆるメディア・ミックス・キャンペーンというやつであるが、調べてみるとYou tubeにも定番のキャンペーン動画。友達の彼を好きになったり、およそ相いれないカルチャーギャップを持った外人と恋に落ち実家の両親に紹介する、みたいなストーリーが展開されたあとに、「恋チュン」「逃げ恥」以降、今ではお馴染みになったダンス動画がつく。この動画の主人公が蒼井優さんだった。(あと、恋のキッカケづくりをお助けするキャンペーンアプリもあったようだが、まだスマホすら利用していなかった当時の私には理解がついていけなかった。)
今思えば、このキャンペーン、前回紹介した40周年の5年前、つまり、35周年のキャンペーンだったのですね。共通しているのは「次に来る、ワクワク、ドキドキ」そして「都 会(≒TOKYO)」だ。肩ひじ張ったデザイナーズ・ブランド(わたしは、それを決して嫌っているわけではない。念のため。)とはまた違ったアプローチのブランド・ビルディング。 ~ テイスト的にはあまり縁がないと思っていたBEAMSを私は好きになった。